大麻の主成分であるカンナビジオール(CBD)は、制吐作用や抗不安作用などさまざまな効果があり、最近ではサプリメントとして販売されています。妊娠中にCBDを使用する人の数は増加しており、胎児への影響が懸念されています。さらに、妊娠中のCBD使用の胎児の安全性を裏付ける科学的証拠は不十分です。母親から胎児へのCBDの移行を調査するために、この研究では妊娠中のマウスにCBDの単回静脈内投与を行い、胎児の薬物動態(分布と排泄)を分析しました。母体血から胎児へのCBDの移行は急速であり、化合物は胎児の脳、肝臓、胃腸管に蓄積しました。逆に、CBDは母親から羊水にほとんど移されませんでした。 2コンパートメントモデルを使用してCBDの薬物動態を分析したところ、CBDの母体と胎児の半減期はそれぞれ約5時間と2時間であることがわかりました。さらに、CBDの薬物動態のモーメント分析を実行し、母親と胎児の両方で2時間未満の平均滞留時間を観察しました。これらの結果は、妊娠中の1日1回のCBD摂取が母親または胎児にCBDの蓄積をもたらす可能性が低いことを示唆しています。
once-daily CBD intake during pregnancy is unlikely to result in CBD accumulation in the mother or fetus.

pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33531413/

PMID33531413